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古代から近代、そして現代へと、大阪は多様な歴史を積み重ねてきました。その数千年にわたる歩みは大地に様々な形でその“痕跡”を刻んできました。華やかな宮廷政治が繰り広げられた古代の宮の史跡から、日本一の人口を擁した「大大阪(だいおおさか)」時代に建てられた近代建築の数々まで、実に多彩な歴史舞台の主役たちが今も街のあちらこちらで我々の記憶に語りかけてきます。
そのような大阪が紡いできた“時間”に、アーティストたちがそれぞれの思いを馳せた作品を展示する展覧会「大阪・アート・カレイドスコープ2008」を開催します。街とアートとのコラボレーションにより、往時の大阪が宿していた魅力や輝きをよみがえらせ、未来へとつなげようという試みです。
マップを手に、アートが紡ぐ街の記憶に身をゆだねるとき、そこに悠久の「大阪時間」が流れ出すことでしょう。ひとときの“時間旅行”が、この街の、そして私たちの進むべき行方について考える契機となれば幸いです。
1920年代、「大大阪」と言われた人間と文化の「るつぼ」を謳歌した大阪は、それ以前、難波津といわれた古代から列島の中にあって、人と物資の集結地として機能してきました。そこには日本各地からだけではなく外国からの人や文化、生活習慣が入りこみ、それらが「るつぼ」とも言える独自の密度とエネルギーとスタイルを大阪に与えてきました。
それはもしかしたら「大阪時間」というしかない独自の時空間だったでしょう。その魅力を多くの人が語り、また残念ながらその魅力の形骸に私たちはしがみついているだけかもしれない.....という反省も含め、新しい「大阪時間」をつくるべく、「大阪・アート・カレイドスコープ」は動き出します。
北川フラム |