2006年74日[火]-730日[日]会期中無休/入場無料
11:00-19:00(最終日は17:00まで)
海岸通ギャラリーCASO [X室]>>>アクセス

レセプション・パーティー2006年77日[金]17:00-
海岸通ギャラリー・CASOラウンジにて。作家を囲んでのささやかなパーティーを開催します。
お気軽に皆様お誘い合わせのうえ、ご参加ください。
テンテンがびっしり、縫い目がぎっしり。


大阪府は、約7,600点を超える美術作品を所蔵しており、より多くの方々にご覧いただけるよう、大阪府立現代美術センターを中心に「所蔵作品展」を多数開催してきました。
今回は、20世紀後半の美術界において先駆的なグループであった「具体美術協会」の創設メンバーであり、86歳の現在も作品制作への飽くなき探究心を持ち、作家活動を続ける
上前智祐(うえまえ・ちゆう)の作品をご紹介します。
「作品(緑・黄・赤・点描v」油彩、キャンバス、1956年

上前は、京都府北部丹後半島に位置する中郡奥大野村(現在の京丹後市)の決して恵まれたとはいえない家庭に生まれ育ちました。尋常小学校卒業後、見習奉公先で、あふれるような着物の色彩や意匠に囲まれる中、「縫い」作業を経験します。その後、独学で絵を学び、画家をめざして「二紀会」に出品します。その数年後、神戸に出て吉原治良と出会い、「具体美術協会」の結成時から参加、解散するまで在籍しました。

上前の作品は、「具体美術協会」メンバーの中でも陽気で話題性のある元永定正や派手なアクションを使った白髪一雄らの作品とは異なり、比較的地味ではありますが、一貫して緻密な作業にこだわりました。油絵具による細かい点描を集積させた作品や、マッチ棒とオガクズを塗料で塗り固めた作品、布に運針を重ねた作品など、様々な質感の作品を生み出し、どの作品も時流に流されることなく、執拗ともいえる綿密な手作業の痕跡によって形成されています。上前の作品を目の前にすると、表面に現れた手技の細かさに目を見張るだけでなく、静寂の中に秘められた迫力、生命感、圧倒的な時間の積み重ねを感じることができます。

どうぞこの機会に上前智祐の世界をご堪能ください。
「縫立体(紫)」布、糸、1989年
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